「結婚は我慢だ」とはよく聞く言葉ですが、疑問はいくつもわいてきます。
同棲したばかりで別れたいと思っている人は、まさにこの【我慢すること】について頭を抱えているのではないでしょうか。
同棲は生活そのものを動かすことなので、簡単には解消できません。結婚を前提とした同棲ならば人生もかかわってくるのでなおさら難しいです。
記事後半では、「別れる決断はできないけど同棲もつらい」という人向けの選択肢を提案します。参考になれば嬉しいです。
同棲したばかりで別れるという選択は、もちろん【あり】です!
おもな理由は5つあります。
ひとつずつ説明します。
同棲したばかりなら、もっとも別れやすいタイミングといえます。共有していること・ものは少ないですから。
端的に言えば、同棲とは生活です。生活を続けていくと共有すること・ものは増えていく一方ですよね。
上記は、今後も一緒に住み続けるのなら問題どころか、よりよい生活に向かっていけるのでメリットといえます。
しかし別れるとなったら、ひとつひとつが特大の問題となってしまうのが同棲です。
とくにペットは命がかかわる分、とても難しい問題です。どちらが引き取るかで揉めますし、一人でもお世話が十分にできるのかという不安もあります。
同棲は続けるほどにお金のつながり、人間のつながりが太くなっていきます。
だからこそ同棲したばかりで別れる選択ができるなら、それがベストなのです。
別れたいと思いながら同棲を続けても、前向きに頑張ろうとは思えません。
同棲は、後ろ向きな気持ちで続けていけるほど簡単ではありません。
あなたの人生は、恋人以外の世界も存在します。
まず働かないといけませんし、人間関係ひとつを取っても会社の人、友人、家族とさまざまなコミュニティで関係を築いているはず。
「同棲を解消したい」「恋人と別れたい」と思っているなかで、その土台を築いていくことは相当無理があります。
同棲生活はこれからもふたりで生きていくからこそ、大きな意味を持ちます。
結婚を見据えたうえで同棲生活をはじめた場合、人生計画を具体的に立てていたと思います。
これらがすべて白紙になるのに、同棲だけ続けるのはつらいです。
別れると決めているのなら、「同棲したばかりなのに…」と躊躇している時間がもったいないです。今やるべきことを見失ってはいけません。
別れる意思が固まっているのに、我慢して同棲を続ける価値はありません。
我慢強さは目標を達成したり、夢を叶えたりするために必要なスキルです。しかし使いどころを間違えてしまうと、自分を追い詰め、苦しめてしまいます。
同棲を続けていきたいと思っているなら、我慢する価値はあります。問題解決に向けて頑張ろうと思えるので、エネルギーがわいてくるでしょう。
しかし別れる意思が固まっている場合、エネルギーは消耗する一方です。話し合う気力はありませんし、彼氏に指摘するのも面倒くさいと感じるでしょう。
その一方で、怒りや悲しみのエネルギーはどんどん蓄積されていくので手に負えません。
「同棲したばかりで別れたい」となった場合、彼氏に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになるものです。
しかし別れたいと思いながら暮らしていくほうが、結果的に彼氏を苦しめてしまうかもしれません。
なぜなら「別れたい」というひと言は隠せたとしても、あなたの本心は隠せないからです。
きっと彼氏に対して嫌なことばかりをしてしまうでしょう。
同棲したばかりなのに「別れたい」と告げてしまったら、彼氏をどれほど傷つけてしまうのか……。想像もしたくありません。
とはいえ、別れを告げずに日々小さく傷つけてしまうのも本望ではないはず。
別れたいという意思がある限り、彼氏を傷つけてしまうことは避けられないのです。
罪悪感を手放したほうがいい理由は5つあります。
罪悪感はあなたの幸せを阻む存在です。
別れを切り出そうとするだけでも罪悪感があるのに、【同棲したばかり】という事情までくっついてくるのです。罪悪感はここぞとばかりに勢いが増し、こんな言葉をささやいてくるでしょう。
罪悪感に上限はありません。あなた次第でどこまでも増大していきます。
罪悪感は私たちの心のイタイ部分を突いてくるプロというだけで、事実ではありません。単なる思い込みです。
彼氏に「別れたい」と告げる自分を想像してみてください。
結果的に別れる決断をしても、これまでがすべて嘘になるわけではありません。
あなたの中には、幸せを感じた瞬間がたっぷり記憶されているはずです。たとえば……
幸せをくれた相手を傷つけることが分かっていて「別れよう」と告げるのです。
ここまでが、あなたの事実です。
一方、あなたの心が弱っているときに「本当に最低だね」と責め立ててくるのが罪悪感です。
罪悪感のささやきは事実ではありません。
罪悪感は、あなたが自分自身を許せないことが発端となり増大していく「思い込み」なのです。放っておくとあなたの人生を壊しかねない存在です。
思い込みは、気づかない内に走り出しているので簡単には止められません。
しかし減速させる方法はあります。
状況を客観視できるようになると、今すべきことが見えてくるはずです。
あなたが決めたことなら、どちらでもベストな答えです。
ただし答えを出す過程で、世間体や同情心が軸となっていたのなら、もう一度考え直すことを強くおすすめします。
親や友達などの世間体を意識していたり、彼氏への同情心があったりするのなら、他人軸でものを考えていたということです。
「自分はどうしたいのか」「自分はどうありたいのか」を追求することを、自分軸でものを考えるといいます。
私たちには未来は見えないので、【正しいか間違っているか】は考えなくていいです。
【ベストをつくすこと】が一番大切なのです。
別れると決めた時点で、あなたにできることは限られています。
人として誠意をもって話し合うことは大切ですが、恋人として接することはNGです。
線引きがきちんとできなければ、彼氏を混乱させてしまいます。望みがないのに期待を持たせてはいけません。
また【別れるまでには時間がかかるもの】という認識を持つことも大切です。
あなたは別れる準備ができていても、彼氏からすると寝耳に水の出来事かもしれません。
彼氏は彼氏の言い分や想いがあるので、時間をかけて聞いてあげてください。
男性は女性のように、ショックや悲しみを表現するのが苦手です。それはタフだからという意味ではありません。
失恋の悲しみをひとりで抱えてしまうので、いつまでも消化できずに引きずってしまうのです。
また男性は、相手の変化に鈍感です。あなたの心が離れていっていることを、別れを告げられる瞬間まで気付いていない可能性があります。
そういった男性の特性に目を向けると、別れ話は時間をかけてあげたほうがよいでしょう。
ちなみに女性はというと、相手のちょっとした変化も見逃しません。
振られる前から、落ち込む・誰かに相談する・彼との思い出にふけるといった失恋モードに入っています。
別れを告げられる頃には、失恋をほぼ乗り越えていることも珍しくありません。「女性は失恋からの立ち直りが早い」と言われるのはこのためです。
脳の仕組みや育ってきた環境が異なることで、男性ならではの思考・女性ならではの思考というものがあります。
もちろん個人差はありますが、傾向を知ると分かり合えることが増えていくと思います。参考程度に捉えておくとよいでしょう。
気持ちの問題ではなく、物理的に別れられない事情を抱えている人もいます。
別れるとは、同時に住まいも変わるかもしれないということです。
ひとりで払うには家賃が高すぎる場合は、ふたりとも引っ越しをしなくてはいけません。
あなた名義で契約していた場合、彼氏に出て行ってもらうのが筋ですが、揉めてしまうこともあります。
お金が貯まるまでは同居を続けるのも手ですが、次のようなケースは一日も早く離れたほうがいいです。
引っ越しを待っている場合ではないと感じたら、実家や友達の家など頼れる所をすぐに探してください。
「別れる決め手には欠けるものの、我慢はもうしたくない!」という人は、他の選択肢を探してみましょう。
つまり、我慢ではなく同棲のルールや家での過ごし方を変えるという選択肢です。
同棲の何がストレスだったのか、どんな不満を抱えているのかをじっくり考えてみてください。
同棲は続けられないと思いつつも、別れる決断まではできない。そんなどっちつかずの時期はつらいですよね。白黒はっきりさせて楽になりたいと思うものです。
しかし考えがまとまっていないなかで、【別れるor我慢する】といった極端な二択を自分に強いてはいけません。
他の選択肢は「なぜ別れたいと思ったのか?」を掘り下げていくと見えてきます。
軌道修正ができないほどの大問題もあれば、話し合いで解決できそうな問題もあります。
解決できそうな問題だと判断したら、できるだけ早めに行動に移すことをおすすめします。
最初は小さな問題だったのに、我慢を重ねてしまったがために軌道修正ができなくなってしまうケースは少なくありません。
親と友達などの世間体を気にしたり、彼氏に同情したりといった【他人軸】で同棲を続けてはいけません。
「あなた自身はどうしたいのか?」「あなたはどうありたいのか?」という自分軸による決断を大切にしてください。
「どれくらい我慢したらいいの?」
しなくてもいい我慢もあるよね?」
「我慢の先には何があるの……?」