たまねぎは色々な料理に使える食材です。そんなたまねぎは、切り方を変えることで食感や甘み、もしくは辛みが変わります。
そのカギとなるのがたまねぎの繊維。
繊維に沿って切るのか、断ち切るように切るのかで、料理の仕上がりに影響を与えます。
ここでは、たまねぎの繊維が料理にどのような影響を与えているのか、そして、どんな料理に向いているのかについてお話します。
繊維に沿って切ると、繊維がつながった状態になりますので、食感が残りやすくなります。また、たまねぎの辛みを感じやすい、火が通りにくくなるという特徴も。
サラダで食べる時に、シャキシャキとした食感を楽しみたい人や、たまねぎ独特の辛みが好きな人は、繊維に沿って切ることをおすすめします。
火を通してもたまねぎの食感が残りやすくなります。
火を通しても形が残りやすいので、スープやカレー、シチューなどを作る時に、たまねぎを味わいたい人におすすめの切り方です。
炒め物にも向いています。
辛みを感じやすい切り方と言いましたが、それは生で食べる時だけ。たまねぎは火を通すと辛み成分が揮発したり、分解されますので、甘みを感じやすくなりますから。
火を通したたまねぎを味わいたい場合は、基本的に繊維に沿って切ったほうが良いでしょう。
たまねぎの繊維は、頭(とがっている部分)から根っこの部分にかけて通っています。
繊維に沿って切るには、頭か根っこの部分を手前に向けて切ってください。
繊維を断つように切ると、細胞が壊れて崩れやすくなり、食感が柔らかくなります。また、細胞から辛みが抜けていきますので、たまねぎの甘さを感じやすくなるという特徴もあります。
辛みを抑えて生で食べたい場合は、繊維を断つように切ると良いでしょう。
火が通りやすくなりますので、火を通す時間が短い料理に向いています。
煮る料理に使う場合でも、柔らかい食感になったり、たまねぎが溶けだして、スープが美味しくなります。
繊維を断つように切っても、カレーやシチューに合います。煮込む時間によっては、ルーに溶けてしまって、食感を感じられない場合があります。
ただ、たまねぎが溶けだしたルーは、ほのかな甘みやトロトロの食感になりますので、たまねぎの甘みが好きな人はにはおすすめです。
生で食べる場合も、この切り方をすると辛みを抑えられます。
たまねぎの甘みが好きな人、トロッとした食感が好きな人は、繊維を断つように切ったほうが良いでしょう。
繊維に向かって垂直に切ると、繊維を断てます。
たまねぎの頭、もしくは根っこの部分を横にした状態で切ることで、繊維を断つように切れます。
たまねぎは、繊維に沿って切るか、繊維を断つように切るかだけでなく、加熱する時間や大きさも食感や味に影響が出ます。
繊維に沿って切っても、細切りにしたり長時間煮込んでいたら、柔らかい食感になったり、甘みを強く感じられるようになります。
逆に、繊維を断つように切っても、大きめに切ってサッと火を通すくらいなら、食感も残ります。
どんな風にたまねぎを仕上げたいのかを考えて、火を通す時間や大きさ、繊維など、細かく調整してみてください。
たまねぎは、生だとシャキシャキしていて辛いのに、火を通すと柔らかくて甘くなるという特性上、色々な使い方ができます。
甘みが好きという人は、しっかり火を通す、辛みが好きな人は生か生に近い状態で食べるというように、目的に合わせて切り方を工夫してみてください。
切り方を使い分けることで、あなたの料理にも幅を持たせることができますよ。