「妻の気持ちが分からない」
そんな話はあちこちで聞きます。
以前の僕は、頻繁に妻の気持ちが分からなくなり、ケンカに発展することも多々ありました。
正直、妻と出会ってから16年経った今でも、分からなくなることがありますが、以前に比べて大分減ってきています。
ここでは、妻の気持ちが分からない時に、僕がどんなことをしていたのかについてお話します。
妻の気持ちが分からない時、ほとんどの場合会話が足りていないということに気が付きました。
会話と言っても、ただ言葉を交わすだけでは、気持ちを理解することなんて到底不可能だと思います。
精神的にしんどい仕事についていた時期、ストレスからか妻のことを見ているようで見ていませんでした。
もちろん、会話は交わしていたのですが、今思えば、あれは会話と呼べるものではなかったと思います。他のことを考えながら、無難な返事をする。
それが当時僕がやっていたことです。
妻はその当時を振り返り、「自分のことを見ていないことが辛かった」と言っていました。
会話というのは、お互いに言葉を発すれば良いのではなく、何が言いたいのかを考え、どんなことを伝えたいのかを考えながら話をすることが大事だと思いました。
こうやって言うとお堅い感じになってしまいますが、簡単に言うと、妻の話に興味を持つことが大事だということです。
話しに興味を持ちながら会話をするようになると、妻がどんな時にどんな気持ちになるのか、自然と分かるようになってきたのです。
テレビを見ながら、新聞を読みながら、スマホをいじりながら、ゲームをしながら…、男の人は2つのことを同時にできるほど器用ではありません。
単語単語ではなんとなく理解できていても、文章として理解しているかって言われたら、怪しいと思います。
僕の場合、~ながら会話をすることがあるのですが、ほとんどの場合内容は頭に入っていません。一時的には入っていても、数分後には忘れてしまいます。
なので、何かをしている時に話しかけられた場合を除き、基本的には~ながら会話をしないように心掛けています。
「その人を知りたければ、何に対して怒りを感じるかを知れ」
僕の大好きなマンガ、ハンターハンターに出てくるセリフです。
それまでの僕は、好きなことを知る方が人となりを理解できると考えていました。好きなことが同じ人は仲良くなりやすいですし。
でも、怒りを感じる部分というのは、その人が大切にしていることということでもあります。
例えば、マナーを守らない人に怒りを感じるなら、マナーを大切にしている人だと考えられますし、自由に生きている人に怒りを感じるなら自由に生きたいと思っている可能性が高いです。
こんな感じで、妻の気持ちが分からなくなった時には、何に対して怒っていたのかを思い出すようにしています。
精神的にきついのは、黙り込んでしまって何に怒っているのかが分からなくなるパターン。
僕の妻は、今でこそ怒ったらハッキリものを言うようになりましたが、付き合い始めは怒ったら黙り込むタイプでした。
そんな時に僕がやっていたのは、ひたすら謝る・どうして怒っているのかをしつこく聞く・直前に何をしたのかを考える。この3つのパターンです。
今になって思うのは、自分で考えるよりも直接聞いた方がいいと思いました。
と言っても、女性は共感を大切にする生き物なので、察して欲しい気持ちが強いのか、なかなか話したがらない時もありましたが…。
それでも、本人の口から直接聞いた方が確実だと実感しました。
価値観が違う。そんな当たり前のことでも、長く一緒にいると曖昧になってくるのが夫婦なのかもしれないと感じることがあります。
多分、たくさん会話を交わす中で、自分のことを知ってもらっているとか、妻のことをよく知っているという慢心がそう思わせているのかもしれません。
その慢心が、妻の気持ちを分からなくしている原因になっていると僕は感じました。
なので、今では妻は妻の価値観、僕は僕の価値観があることを意識するようにしています。
価値観の違いを意識することで、自分と価値観が違っていても受け入れやすく、妻の気持ちも前以上に理解できるように思います。
価値観を合わせることができるならそれに越したことはありませんが、難しいなら無理に合わせなくても良いというのが僕の持論です。
僕の経験上、無理に合わせようとすると必ずぶつかってきました。
僕の場合、合わせようとするというよりも、自分の価値観を伝えたいという気持ちが強くなりすぎて、結局妻の言っていることに何一つ聞いていませんでした。
ですが、どんな価値観を持っているかを理解することに努めると、妻が言っていることに集中しているからか、価値観…というか、妻の気持ちが分かるようになったのです。
妻という存在が近すぎるから、気持ちが分からなくなっているのかなと思うことがあります。
そう感じた時、僕は一番上手くいっていた頃、つまり付き合い始めの頃くらいの距離感を思い出すようにしています。
結局、少し気を使いすぎるくらいの方がバランスが良いのかもしれませんね。
▼こちらの記事もどうぞ▼