「またたくさん食べてしまった」「あの子は少食だから痩せてて羨ましい」「私も少食になりたい」。そういう思いをしている人は結構いるでしょう。
確かに、少食になれば摂取カロリーが少なくなるので、痩せやすくなるのが想像できると思います。
とはいえ、ただ食べる量を減らそうとしたところで、正しいやり方を知り、実践しなければほぼ確実に失敗に終わります。
ここでは、少食になるためにはどうしたら良いのか、具体的な方法を紹介します。
少食になるためのコツ
よく噛んでゆっくり食べる
一般的にも、よく噛んでゆっくり食べることで、食べる量を減らせると言われています。
人の満腹感というのは、胃に食べ物が入った時に感じるのではなく、満腹中枢が刺激された時。その満腹中枢を刺激するのが、咀嚼をする(噛む)ことです。
理想は1口に対して、20~30回と言われていますので、次からは噛んでいる回数を数えながら食事を摂ってみてください。
自然と咀嚼が増える料理を作る
気が付いたら、あまり噛まないで飲み込んでしまうという人は、食材を大きめにカットしたり、少し硬めに作るという手もあります。
大きい物は一気に飲み込めないですし、硬い食べ物なら自然とたくさん噛むことになりますので、満腹感が得られやすくなります。
徐々に量を減らしていく
早く少食になりたい、痩せたいと思うと、極端に食べる量を減らそうとしてしまうかもしれません。
何事もそうですが、いきなり大きく変えようとすると、必ずどこかに負担がかかりますので、失敗するリスクを高くしてしまいます。
普段食べている量が100だとして、いきなり50とか、30くらいに減らしても、1日中空腹感でイライラしたり、糖分が足りなくてフラフラしてしまうかもしれません。
もしくは、食べたらダメ!と自分を抑制するストレスに耐えられなくなり、「もうキツイ!」と、我慢していた分もっとたくさん食べてしまうようになったり…。
普段の量から少しだけ減らし、その量に慣れてきたら、また少し減らし…というように、徐々に食べる量を減らしていきましょう。
空腹感がなくなったら食べるのをやめる
残すともったいない気がしますし、一昔前なら給食を残してはいけないという人もいましたので、出されたものを全部平らげるのが習慣になっている人もいるでしょう。
人の慣れとは怖いもので、毎日の食事量から、自分はこれくらい食べないと満腹にならないと思い込んでしまうものです。
その結果、もう空腹感がなくなっている(自覚はない)のに、何となく食べ続けてしまうと繰り返していると、いつまで経っても少食になれません。
ですから、少し食べるたびに、自分の体に「本当にまだお腹空いてる?」と聞いてみましょう。
結果、空腹感が収まったなら、すぐに食べるのをやめてください。
たくさん食べなくても大丈夫と気が付くだけでも、普段食べている量を減らせる可能性がありますよ。
お腹が空いた時だけ食べる
小腹が空いた時の間食、口が寂しいからついつい食べてしまうお菓子・おやつ。
そんな風に、そこまで空腹ではないのに食べてしまうと、食事の時にも食べ過ぎるようになります。
普段から間食をしている人は、ついつい口寂しくなってしまうと思いますが、なるべく食べないようにしたり、もし食べるにしてもいつもより量を減らしてみてください。
食事の時は食べることだけに集中する
テレビや動画を見ながら、本を読みながら、スマホをいじりながら、おしゃべりしながらなど、いわゆるながら食いをすると、満腹感を感じにくく、食べ過ぎてしまう原因になります。
食事をする時は、食べ物だけに意識を集中させるだけでも、満腹感が得られやすくます。もしかしたら、これだけで少食になれるかもしれません。
1食だけ少なめにする
今でこそ1日3食は当たり前になっていますが、江戸時代・元禄期(1688~1704年)より以前の日本では、1日2食が一般的だったそうです。
言い換えるなら、人間は1日に2食でも生きていけるということ。
3食の内、「そんなにお腹が空いていないけど、時間が来たから食べている」という時もあるでしょう。
もしそうなら、その時間の食事だけでも少な目にしてはいかがでしょうか。
僕で言ったら、朝はそんなにお腹が空いていないことが多いので、サラダだけで済ませたり、小皿に乗せたおかず+白米だけにするという感じです。
小さ目の食器を使う
人の脳というのは、結構簡単に騙されます。
同じ量の食べ物でも、大きな器に入れるのと小さな器に入れるのとでは、量が違うような気がしてしまうもの。
小さな食器いっぱいに食べ物を入れて食事をしてみてください。きっとたくさん食べたような気持ちになりますから。
寒色系の食器を使う
心理学的によると寒色系、つまり青色の食器を使うと食欲減退してしまうのだとか。青色の皿やお箸を使って、食欲を抑えてみてください。
ちなみに、テーブルクロスを青色にするのも食べ過ぎを防げるそうです。
食べにくい状況を作る
人の満腹感というのは、食べる量ではなく、満腹中枢によるものだと言いました。ですから、わざと食べにくい状況を作って、時間を稼ぐことで少食を目指せます。
ラーメンをお箸一本で食べる、普通の食事をスプーンで食べるというように、時間がかかるような工夫をしてみてください。
一口食べるごとに箸を置くのもおすすめ
お箸を持っていると、無意識に次の食べ物を探してしまいます。気付いたら、すでに食べ物を掴んでいて、口が空くのを待っていることってありませんか?
僕は、好きな食べ物を食べている時、無意識にお箸で掴んでいることがあります。
そんな食べ方をしていると、自然と食べる量が多くなってしまうそうです。少食になりたいなら、一口食べたら箸を置くという方法もおすすめ。
正直、面倒くさいと感じるかもしれませんが、人は面倒くさいことや辛いことから逃げようとする傾向にありますので、それも少食への近道と言えるでしょう。
あえて盛り付けを悪くする
上手な盛り付けは食欲をそそるものです。
逆に言えば、あえて盛り付けを悪くすることで、食欲を抑えられます。同系色の食べ物、特に茶色中心の物ばかりにしたり、めちゃくちゃに並べたり。
茶色中心と言っても、揚げ物や肉類ばかりになってしまうと、少食になっても摂取カロリーが多くなってしまいますので、質にもこだわって食材を選ぶ必要があります。
具体的な数値でゴールを作る
「とにかく痩せるぞー!」とか、「食べる量をできるだけ減らすんだ!」と、勢いだけで行動しても、どこかで必ず躓きます。
その理由は、具体的な数値がないと終わりが見えないですし、目指すべき指針も分からないからです。
50m走ならゴールまで全力疾走した方が良いですが、フルマラソンで全力疾走をしてしまうと、序盤で体力が尽きてしまいます。
それと同じで、何ヶ月でどれくらい進みたいのか、できるだけ具体的な数値でゴールを決めてください。
目標は行動すると必ず達成できるもの
痩せたい人は、数値化すると聞くと1ヶ月後に2kg痩せるというように、体重や体脂肪率を減らすことを目標にしがち。
ですが、体重や体脂肪率を目標にするのはおすすめできません。なぜなら、やった分が必ず反映される訳ではないからです。やり方・タイミング・体質・食事量など、あらゆる要素が絡み合って出る結果です。
目標を立てる時は、腹筋1日10回とか、家の周り3週走るというように、行動すれば必ず達成できるものにしてください。
やった分が反映されないものを目標にすると、頑張ったのに結果が出なかった…となった時に、折れやすくなってしまいますから。
その点、行動することで必ず達成できることは、体力がつくごとに回数が増えたり、毎日続けていることが目に見えて分かりますので、モチベーションも維持しやすいです。
また、達成できなかったら、「また失敗した…」と落ち込んで、モチベーション低下に繋がりますので、無理のない目標がおすすめです。
なんなら、腕立て1日1回以上は必ずやるとかでも良いので、続けることを目標にしましょう。
ストレスは食べ物以外で発散する
食べ物でストレスを解消しようとすると、食べ過ぎの原因になってしまいます。
しかも、カロリーの高い物や体に悪い物を食べ過ぎてしまうと、罪悪感からさらにストレスが溜まって、また…というように、悪循環から抜け出せなくなることも…。
そうなってしまわないためには、食べ物以外でストレスを解消をしましょう。
例えば、自分の好きなことをする、軽い運動をして汗を流す、カラオケで歌う、涙を流すなどです。体を動かしたり、歌を歌う行為はカロリーも消費できて一石二鳥です。
ヒーリングミュージックを聞く、ヨガをするなど、心を落ち着けるストレス解消法もおすすめ。
空腹であることのメリットを意識する
これは、僕の体験談です。
ある時、彼女と喧嘩をして、イライラと落ち込みで1日くらい何も食べないことがありました。
いつもなら、空腹=苦痛なので、必ず何か食べていたのですが、この日だけは空腹であることのメリットを考えて乗り切ることができました。
乗り切ると言うと、辛い中頑張った印象になるかもしれませんが、それどころか空腹であることがむしろ心地良く感じられたのです。
当時僕が思っていたことは、痩せられるかなぁとか、胃を休めているくらいにしか思っていませんでしたが、それでも気持ち良かったです。
調べてみると、空腹になることでこんな効果が期待できるそうです(※所説あり。中には真逆の説もあります)。
・アンチエイジング
・脂肪を燃やしやすくなる
・太りにくい体になる
・コレステロールが下がる
・血圧が改善する
・新陳代謝が上がる
・記憶力が良くなる など
NHKでもこんな番組が放送していたそうです。
もう一度言っておきますが、これはあくまで一説であり、後々変わる可能性があります。
ですが、こうした効果を意識することで、僕は空腹を心地よく感じられたのは確かにありました。
1食の食べる量を減らすのが難しい人は、食べない時間を減らすことで、1日のトータルの食事量を減らしてみてはどうでしょうか?
まとめ
人間は、いきなり大食いになることができないように、いきなり少食になることもできません。
食事量を減らすこと自体、すぐにでもできることですが、だからと言って普段やっていないことを、いきなりやったところですぐにガタが来てしまいます。
少しずつ体を慣らしていって、時間をかけて少食で満足できるような体を作っていきましょう。