「学校に行く前に泣いてしまう…中学生なのに」と悩んでいる人は、自分のことを追い詰めがちです。
周りの人は当たり前のように学校に通っているのにとか、中学生にもなって…とか、色々考えてしまって余計に自分のことを貶めてしまうものです。
そうやって落ち込んでしまうのは、それは周りの人と比べてしまったり、学校に行くことが最善だと思っているからです。
そうやって考えてしまっては、どんどん自分を追い詰めてしまい、余計に苦しくなってしまいます。
ここでは、学校に行く前に泣いてしまう…という中学生に向けて、どう向き合えば楽になれるのかについてお話します。
学校に行きたくないと思うのは悪いことじゃない
最初に伝えておきたいのは、学校へ行きたくないと思うのは悪くないということです。
中学生というと、初めて制服にそでを通す人も多いですし、男は男らしい体つきに、女は女らしい体つきになり、周りからの扱いも小学生の時とは違い、精神的にも大人に近づいてきます。
徐々に大人に近づいていくことへの戸惑い、自立心と子どもでいたい気持ちの板挟みなどです。
など、色々な気持ちがひしめき合ってしまうと思います。
また、中学生というのは、学校という狭いコミュニティが世界の全てかのように感じてしまう時期でもあるため、学校に行きたくないと思う=生きていくのが辛いと考えがちです。
ですが、もう一度言います。学校へ行きたくないと思うのは悪いことではありません。
人間には色々な考え方・価値観・性格があります。「学校がとっても楽しい!」という人もいれば、「泣くほど学校に行きたくない」と思う人がいて当然なのです。
「みんなだって頑張って通っているんだから」と言う人もいますが、それは大きな間違いです。
同じ出来事や言葉に対しても、捉え方は人によっては全く違うのです。あなたが感じている辛さはあなたにしか分かりません。
何に辛いと感じるのか、何をやりたくないと思うのかは、あなたの自由なのです。
「自分っておかしいのかも…」と思うかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。
一般人とは考え方が違っていたとしても、イコールおかしいということではありません。その辺は、色々考えながら経験を積んでいくことで、なんとなく分かってくるでしょう。
学校は全てではない
中学までは義務教育ですし、学校に通うことが当たり前かのように認識されています。
ですが、それが全てではありません。
不登校になっても幸せに暮らしている人もいますし、有名な大学を卒業しても生活に困っている人もいます。
中学生くらいの年齢だと、学校に通うのは将来のためだと思いがちですが、年齢を重ねるほど学歴というのは、あった方が良い程度のものになってきます。
20歳前後の頃は就職に有利になりますし、若い内から良い職場に勤めることができたら、幸せな人生を送れる可能性が上がるのは確かにあります。
ただ、学歴がないならないなりの生き方はありますし、学歴がなくても一つのスキルを伸ばすことで、その分野で活躍することは十分可能です。
なので、学校に行くのが辛いと感じた時は、一旦学校と自分の気持ちは切り離して考えた方が良いです。
辛くなったら無理をしない方が良い
学校行く前に泣くというのは、心が悲鳴を上げていると考えられます。
特に注意すべきは理由は分からないけど、涙が出てくるという状況です。
無理して学校に通ったところで、どんどん学校に行くのがしんどくなってしまい、いつか限界を迎えてしまいます。
学校を休んでみる、親に相談してみるなど、何らかの対策を取る必要があります。
ただ、逃げ続けると甘えるようになるという側面もあるため、その辺は自分と向き合う方が良いです。
逃げ続けてはいけない
ここで言う逃げというのは、学校に行かないことではありません。自分と向き合うことです。
自分と向き合うのは簡単なことでもありませんし、楽なことでもありません。
やり方自体はそんなに難しくはありませんが、自分の心の深い部分を覗くのは怖いです。ずっと自分が抑圧してきた負の感情があったり、一般的な生き方とは違う生き方をしたい自分に気付いたり。
ですが、苦しくなるのは最初だけで、そんな自分に気付いたり、受け入れていくことで心がすごく楽になりますよ。
なので、一旦心が落ち着いてきたら、自分の心と向き合う時間を作ってください。
自分の心を知るためには
自分の気持ちと向かい合う前に知っておきたいことがあります。
それは、自分の気持ちに善悪はないと理解しておくことです。例え、一生学校に行きたくない、何もしないで生きていきたいと思っていたとしても、思うだけなら何の罪にも問われませんし迷惑もかかりません。
善悪を考えてしまうと、無意識に自分の本心にフタをして、表面の良い部分だけを拾ってしまい、自分の本心が余計にわからなくなりますから。
心を動かされた発言・考え方を思い出す
誰かの発言を聞いて、「確かに」と思うこともあれば「それは違うでしょ」と思うこともあります。
それを思い出すことで、自分の価値観・考え方が分かってきます。
パッと思い出すことがなければ、『名言集』とかを読んでみるのも良いでしょう。そこで、気に入ったものとなんか納得できない・嫌な気分になったものに分けてメモをしてください。
各10~20個くらい書き並べていくと、自分の考え方の傾向が分かってきます。
自分の思っていることを紙に書き出す
自分の思っていること紙に書き出してみてください。
「お腹空いた」でも良いですし、罵詈雑言でも良いですし、全く同じことを書くのも良いです。書いた紙はあなた以外に見せることなく捨ててください。
だから、何でも良いから書き出してください。
これをするだけでも気持ちがスッキリしますし、自分の深層心理で何を考えているのかの気付きにもなります。
似たようなことを書いていると感じたら、あなたの中で無視できないことだと分かりますし、文字の大きさや書く時の強さなどを見ることで、あなたの中でどれくらい大きいことなのかある程度分かります。
書き出す時のポイントは以下の通りです。
書くことに集中してやってみてください。
思考を掘り下げていく
多くの場合、自分が本音だと思っていることは表面的なもので、さらに奥深くには自分でもびっくりするような本音が隠れていることがあります。
例えば、『友達は大事』と思っていたとしても、自分自身は『人に合わるのがすごく面倒くさい』と思っているとかです。
なぜこんなことになるのかと言うと、人は一般論とかキレイごとに左右されやすいからです。特に、中学生というのは、自我が芽生え始めているのと同時に、大人や周りの意見に強く影響されている時期です。
大人や周りでは正しいとされていることなのに、自分はやりたくないという相反する気持ちが芽生えると、本心を封じ込めて苦しくなってしまいます。そして、自分自身もそこに気付きません。
そこを拾いやすくするために、上でも言ったように善悪を考えない、そしてより深く掘り下げていくことが大事なのです。
やり方自体は難しくありません。「なぜ?」「なんで?」を使って自分に質問していくことです。
というように、一つのことをどんどん掘り下げて行ってみましょう。
勉強が嫌とか、人間関係が…というように、同じような悩みでも悩んでいるポイントが違います。当然、対策も違います。
掘り下げていくことで、ピンポイントでどうやって行けば良いのか見えてきます。
無理に何とかしようとしない
場合によっては、致命的に無理だと感じることがあります。
例えば、どんなに勉強しても頭に入ってこない、勉強するのが苦痛すぎるなど。
それに気付いた時、自分にはもう何もできないと思ってしまうかもしれません。ですが、諦めるというのも一つの手です。
ただ、諦めるだけだとあなたの精神衛生上も良くありません。
なので、自分の好きなこと・やりたいことについても、掘り下げていき、どうやって伸ばしたら良いのかについて考えることをおすすめします。
そのやり方についてはもう少し先の方で説明します。
途中で「本当に?」と確認してみよう
ここまで何度か言っていますが、自分の本音にフタをかぶせて隠していることがあります。
キレイごと…というと聞こえが悪いですが、世間では良しとされていないことだったり、自分の中でやってはいけないと思っていることだったり、人を傷つけてしまうことだったりすると、隠してしまいやすくなります。
上で説明したように、善悪を考えないという方法も効果的なのですが、もう一つ「本当に?」と自分に問いかけるのもおすすめです。
そうやって問いかけることで、実は勉強が苦手だったんじゃなくて、人付き合いにうんざりしていたんだ!と気が付くかもしれません。
仮定で考えてみると、案外見つかったりします。
例えば、「本当は親友のことが嫌いなのかも」とか。
色々な質問を自分に投げかけて、自分のことを分析してみてください。
自分のやりたいことを探してみる
学校というのは生きていく力を見に付けるために役立つ場所です。
中学生のあなたにこんなことを言ってしまうと、無責任かもしれませんが、生きていく力というのは学校以外でもつけていくことができます。
生きていくためには何が必要か、というと、その答えはお金です。つまり、お金さえ稼ぐ力があれば学歴がなくても問題ありません。
あくまで私個人の意見として聞いて欲しいのですが、すでに得意なこと・やりたいことが分かっているのなら、そこを一生懸命伸ばす努力をするのもアリなのかと思います。
スポーツで生計を立てたいと思って体を鍛え続けた場合、仮にダメだったとしても作り上げた体を資本に生きていくことはできます。
もちろん、体を壊してしまって、身に付けたスキルもほとんどないという状況だと、挽回するのが難しくなる場合もありますが…。
それでも、何かに一生懸命取り組んだという経験は、何かにつまづいたとしても立ち上がる力になります。
そのためには、自分が何をしたいのかを考えてみてください。
あなたの好きなことを思い出す
あなたは何が好きですか?
学校に通うのが苦痛に感じた時、自分の好きなことを思い出してみてください。
好きなことではパッと思い出せない場合、やっていて楽しいこと、気が付いたら夢中になっていたことでも良いです。
好きなことを伸ばして将来設計を立てよう
自分の好きなことが分かったら、後はそれを活かして生きていけないか、将来設計を立ててみましょう。
本を読むのが好きとか、映画を観るのはどうやって将来に活かすことができるのか?と思うかもしれませんが、ネットを使って活躍できるようになった現代では、知識を活かして生計を立てられる便利な世の中になりました。
面白い本、何かに役だった本などを紹介するブログや動画を始めることもできますし、場合によっては自分で本を書くこともできます。
こんな感じで、何をどう活かすことができるのか、調べてみてください。
自分の体験談は大事な宝
「自分には何もないし…」と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。
もし、あなたがこの先学校に通わないと決めたとしたら、その体験談を発信することで、生計を立てていくことができる可能性があります。
人は普通の人生を送っている人よりも、何かしらトラブルや失敗をした時の話、一般人とは違う人生を送っている人の話の方に興味を持つ傾向にあります。
なので、あなたの体験談を活かして、同じ境遇の人を勇気づけることもできますし、読み物として楽しませることもできます。
何もないことが、逆に強みになることもあります。学校に行きたくないと思った時、自分には何ができるのかを改めて考えてみてください。
まとめ
中学生にもなって、学校は当たり前に行くものなど、世間一般では常識とか当たり前という言葉で片付けられていることは、人によっては難しいことだったりします。
学校行く前に泣くというのが、もし行きたくないという意味の涙であるなら、ここで書いていることをぜひ実践してみたり、あなたなりに色々考えてみてください。
そして、今日からあなたが楽に生きていけるようになれたのなら幸いです。
「でも行きたくない」
「理由は分からないけど涙が止まらない」
「学校に行かないのは甘え(怠け)だろう」